森を守り、木を生かす
これからの林業の新しいかたち「FRAME」には、福井県の杉間伐材が使われています。間伐とは「木の間引き」のこと。木が成長すると隣り合った木々の枝葉が重なり合い、お互いの成長を阻害するようになります。その状態が続くと土砂崩れなどの自然災害につながることも。健全で活力ある森林を守るためにも、間伐はなくてはならない大切な作業なのです。日本国内では戦後に植えられた多くの人工林(針葉樹)が成熟し、現在収穫期を迎えています。これまで国産の間伐材は主に建築用途に使われてきましたが、建築数の減少や海外産木材の輸入により、需要の低迷が続いてきました。薪やペレットなどエネルギー燃料への活用も進められていますが、それだけでは産業として維持することは厳しく、森林経営の悪化から充分な手入れがなされず荒廃した森林が、今大きな問題となっています。
植えて、育てて、伐採する。森林環境を守り、森の本来あるべきサイクルを取り戻すためには、もっと多くの人たちに木を使っていただくことが必要だと私たちは考えています。
株式会社CINQ 代表 松下 明弘